2013/9/21 Comme d'habitude
この夏、アメリカから一時帰国中に遊びに来てくれた
Mちゃんが勧めてくれた1冊
そもそも、この本がそんなに売れているとも知らず。
「ベストセラーなのに知らない?!」と読書家の
Mちゃんに言われて手にした本。
第二次世界大戦で神風特攻隊として零戦に
乗った青年のお話です。
ネタバレするのであらすじは書きませんが
何度も泣きました。
悲しい、悔しい、切ない。
最後は今の平和、幸せを大切に、丁寧に
自分の人生を生きたいと思いました。
この本を読みながら新潟帰省する際に
新幹線で隣りになったご老人のことを思い出しました。
その人は25年ぶりの同窓会で新潟帰省する途中。
なぜか話しかけられ、終点までずっと戦争の
お話を聞きました。
車中は寝るつもりだったので、
最初は面倒くさいことになったな・・・
なんて思っていたのですが、
最後はその方の経験した恐ろしい戦争体験のお話に
引き込まれました。
中学校を卒業した直後に軍隊に志願。
海軍に配属。
本当の戦況は教えられず、日本が負けるとは
想像もせずに戦った毎日。
明日、いよいよ人間魚雷として出撃
というところで突然の敗戦、終戦日を迎えたのだそう。
「そんな若さで戦争に行き、死ぬのは怖くなかったのですか?」
と尋ねると
死を怖いと感じたことはありませんでした。
というより、死ぬことがどういうことか
わかっていなかったな、と。
そのご老人に言われたのは
情報は一方向から得てはダメだと。
色々な角度から見る、聞く、ことが大事。
そして自分で考えること。
(コントロールされた情報に踊らされるな)
「戦争当時は決して良い時代ではなかったけど
何かを盲目的に信じ込めたことで
迷いやブレがなかったです。
最近の人達は、何を信じたらいいのか
わからないのでしょ?
それは、それで少し気の毒にも思いますよ。」と。
終戦後はたくさんのご苦労があったそうですが
都内に会社を持ち、今は息子に譲り
のんびり生活の中で日課の一つがブログだと
ニコニコ話してくれました。
15歳で死ぬと思っていたのに、
こんなに長生きすることになったことに驚くけれど
生きてる限り日々新しいことにチャレンジしたい、と
言っていたご老人の言葉と笑顔が忘れられません。
昔はおじいちゃん、おばあちゃんの話は
退屈で嫌いだったのに
最近は人生の先輩の話は興味深く、
またこんな偶然や機会があれば
お話を伺いたいと思いました。
戦争経験者が少なくなっている今、
受け継いでいかなくてはいけない歴史、想いはあると
思いました。